
BUSINESS
2021年5月13日
次世代のメイン購買層「Z世代」の特徴をまとめてみた
こんにちは、しょーへいです。ユーザーニーズを調べるため「Z世代」と検索したところ、Zガンダムの質問ばかりヒットしました。今はそれじゃないんだよ…
とまぁ仕切り直しまして、今回取り上げるお題は「Z世代」。
「Z世代」というワード、昨今メディアでもよく取り上げられていますよね。
後に詳しく説明しますが、このZ世代とは生まれた年代によって棲み分けされている消費者グループの1つで、その中でも一番若い消費者グループに該当します。
生まれた年代が異なると成長する環境や関わる人の性格も変わってくるため、企業のマーケティングによるアプローチも今までどおりとはいかなくなるでしょう。
このZ世代は今後最も影響力のある購買層になろうとしているためマーケターはもちろん、多くの人が注目している消費者グループなのです。
そんなマーケティングとは切っても切り離せない存在であるZ世代についてまとめた内容をお届けします。
マーケティングに関わる方はもちろん、ビジネスとして知っておきたい知識でもあるので一読してみてくださいね!
CONTENTS
1 そもそもZ世代って何のこと?
そもそもZ世代ってどの世代のことを指すのか皆さんご存知ですか?
Z世代は明確に定義されていませんが、1996年〜2015年に生まれた世代を指すことが多いです。
この世代は生まれたときからデジタル機器やソーシャルメディアが存在し、当たり前のように使いこなすことから「デジタルネイティブ」「ソーシャルネイティブ」とも呼ばれています。
またこのZ世代は世界人口の4分の1を占めていることから、今後の世界をリードする存在と考えられているのです。
2 消費者グループは世代別に分けられる
今回はZ世代を取り上げていますが、Z世代以外にも生まれた年代によって消費者グループは分けて考えられています。
ここではどのような消費者グループがあるのかを紹介し、そのグループごとの特徴を見ていきましょう。
これ完全に余談ですが、XYZという表記を見ると新宿のとある伝言板を想起させられますよね!
2-1 X世代
X世代は1960年前半〜1980年前半に生まれた世代のことで、2021年に41〜61歳となる層のことを指します。
この世代は団塊ジュニアとも呼ばれ、日本の景気が上向きで勢いのあった団塊の世代とは異なり、経済が傾き始め時代のひずみを受けている世代です。
Z世代は生まれたときからインターネットやスマホが身近な存在である一方で、X世代はインターネットの普及と共に生活を送ってきました。
このことから、X世代を「デジタルイミグラント(デジタルに移行した)」と呼んでいます。
2-2 Y世代
Y世代は1981年〜1996年頃に生まれた世代のことで、2021年に25〜40歳となる層のことを指します。
この世代は2000年前後、またはそれ以降に社会人として活躍していることからほぼ同意の言葉で「ミレニアル世代」とも呼ばれることも。また日本では「ゆとり世代」や「さとり世代」が含まれている世代でもあります。
物心付いた頃にはインターネットが普及していたり、一家に一台PCがあったり、インフラの一部として携帯電話が登場してきたインターネット黎明期の環境で育ちました。
そのため、広義ではY世代もデジタルネイティブであると定義されることもあります。
2-3 α世代
α世代はZ世代の次の世代にあたり、2010年以降に生まれた世代のことを指します。多くはY世代に子供にあたるでしょう。
この世代はまだ世間に与える影響力は少ないものの、今後はポストZ世代として多くの価値観や行動様式を生み出すであろうと想定されています。
3 Z世代ってどんな特徴があるの?
Z世代以外の世代特徴に少し触れたところで、ここからは本題のZ世代の特徴を深堀りしていきましょう。
3-1 デジタルネイティブ
Z世代はなんといってもデジタルネイティブということがあげられるでしょう。
前述のとおりY世代もデジタルネイディブと定義されることが多いのですが、Z世代はよりその特徴が強いです。生まれた時には既にインターネットやデジタル機器が身近な存在であるため、真のデジタルネイティブとも呼ばれています。
3-2 スマートフォンネイティブ
Z世代ではスマートフォンが普及していて、最初に手にするデバイスがスマートフォンであることが当たり前の世代です。スマホ世代いわば「iGen」とも呼ばれています。
彼らはスマホ1台であらゆる活動を行います。
情報収集はもちろんのことネットショッピングや読書、ゲーム、または勉強や仕事までスマホ1台あれば何でもこなし、スマートフォンに最適化された生活を享受しているのです。
3-3 SNSネイティブ
スマートフォンとセットで定着したSNSもZ世代にとってはお手の物です。
SNSで情報収集や発信することは当然ながら、1つのSNSで複数のアカウントを使い分けながらコミュニケーションを取る傾向があります。
またSNSは情報発信力が強いため、これらを駆使して多くの人に影響を与えるインフルエンサーも多く登場している世代です。
3-4 ダイバーシティとインクルージョンへの関心
Z世代は多くの情報にアクセスすることが得意です。多くの情報に触れることで、ダイバーシティ(多様性)を認め、個性を尊重する傾向があります。
また、自分を含め社会を構成する人たちの平等を強く信じている世代であります。
ジェンダーや社会問題に関する興味関心と、インクルージョン(多様な人材が相互に機能している状態)への関心の高さからも伺えるでしょう。
これはSNS上でたちまち拡散される社会問題に対して、彼らが他の世代よりアクセシビリティによる視野の広さを利用して情報を収集。そして、その情報に関心を持ち自分の意見を発信しているのです。
3-5 新しいテクノロジーへの関心
Z世代は新しいテクノロジーに比較的強い関心を持っていることも特徴と言えるかもしれません。
これはデジタルネイティブでも触れたとおり、生まれた時から現代のテクノロジーに触れているため、新しい技術への適応が容易である点が大きいでしょう。
4 なぜZ世代が注目されているのか?
多くのマーケターはこれまでZ世代以前の消費行動や価値観を取り入れながらマーケティングを行ってきました。
しかし10年後の日本、いえ世界のマーケットの中心はZ世代となることは必然。
前述のとおり、Z世代はデジタルネイティブでありソーシャルネイティブです。さらに世間がIOTやDXなどに関心を集め始めた頃に、新型コロナウィルスの感染拡大が起こりました。
これに伴いより一層デジタルやオンラインへの関心が高まっています。これらへの感度が高いZ世代の消費動向は今後のマーケティングにおいて鍵となることは明らかでしょう。
5 Z世代の消費傾向
Z世代の消費行動は各世代には見られない特徴があります。
お金への感度、買い物の仕方、ブランドへの関心の示し方などが各世代と大きく異なっているのです。
これらの特徴を把握しておくことは、企業がマーケティングを行う上でキーポイントとなるのでしっかりと理解しておきましょう。
5-1 お金への不安から消費活動は堅実かつコストは削減
Z世代は各世代よりも貯金に対する関心が高いと言われています。
というのも、Z世代はリーマンショックやサブプライムローン問題などの世界金融危機の中成長してきた世代なので、散財のような支出には消極的なのかもしれません。彼らにはお金への不安が常に付き纏っているとも言えるでしょう。
そのため、クーポンをうまく活用したり割引された商品の購入やネットショッピングでの送料無料をうまく活用するなど堅実な消費活動を行い、なおかつ無駄な消費コストを削減していると考えられます。
5-2 オンラインショップの活用はもちろんのことリアルショップでの購入も好む
スマートフォンネイティブでもあるZ世代はオンラインショップを日常的に活用しています。しかし、オンラインショップ一辺倒ではなくリアルショップでの買い物も好んでいるのです。
彼らはネットでの検索は事前にするものの、実際に商品を触れてみたりリアルショップならではの体験にも興味を寄せています。
このことから、Z世代は商品を得るためにあえてリアルショップに足を運ぶコト消費に関心を置いているのです。
5-3 ブランド志向から本質志向へ
Z世代以前ではブランド品はとても大きな訴求力がありました。
もちろん今もブランドの訴求力は大きいものの、Z世代には「◯◯というブランドだから購入する」といったいわばブランド信仰での購買行動はあまり望めなくなってきています。
というのもZ世代はブランド志向があまりなく、ブランド品に高額な出費をすることに対し魅力を感じていないことも。
彼らの購買行動はSNSで商品やサービスの良い点、悪い点などのリアルな声を検索します。そしてお気に入りのインフルエンサーが紹介しているかなどもチェックし、自分にとって価値のある商品と思えるかがポイント。
その商品に対して共感できるか、そして本質的であるかを重視します。自分が気に入った商品であれば、ブランドを気にしない消費行動を選択することも珍しくはないのです。
これらは特にモノ消費よりも経験や体験などのコト消費に見られる傾向があり、消費者にライフスタイルを提供する「D2C」ビジネスが賑わっていることも、Z世代の消費行動と関連していると言えるでしょう。
6 Z世代の働き方
Z世代は現実的な考えを持つ人が多く、完璧を求めず自分らしさを求めている世代とも言えるでしょう。そのため、働き方に対しても保守的で安定志向である傾向が少なくありません。
またダイバーシティやインクルージョンを重視するため、社会問題に対して積極的に取り組む人も多いですね。
そしてZ世代はデジタルネイティブということもあり、インターネットを通しての情報発信に抵抗がありません。よって、社会や企業にもオープンなコミュニケーションを求める傾向があります。
オンラインとオフライン両方の良さを取り入れた柔軟かつオープンなコミュニケーションがZ世代と共に働くことにおいてポイントとなるでしょう。
まとめ
今後マーケットの主役はZ世代へと移り変わることは必然です。企業のマーケティング活動もそれ相応の対応が迫られることとなるでしょう。
Z世代はそれ以前の世代とはまた異なった特徴を有します。
- 生まれた時からデジタル機器が身近な存在であるデジタルネイティブかつスマートフォンネイティブ
- SNSの活用に長けているSNSネイティブ
- 社会問題への関心が高く、ダイバーシティとインクルージョンに重きを置く
- 消費に消極的であるものの、自分の価値観にマッチした商品に対しては積極的に消費する
- 完璧は求めず、現実的な考えを持ち自分らしさを尊重する
特に上記5点はZ世代を理解することにおいてとても重要なポイントです。
SNS等を活用したオンラインでのアプローチはもちろんのこと、ライフスタイルの提供や、経験や体験などのオフラインでのコト消費を提供することもZ世代へのマーケティング施策に有効でしょう。
今後、マーケティング施策を検討する際の参考にしていただけると幸いです。