記事コンテンツ作成の最後に確認すべき「文章のチェックポイント10項目」

こんにちは、ブルーノートレコードに寄せたアイキャッチとコンテンツ内容の温度差に揺れるじょーじです。

このコンテンツは音楽と関係のない「記事コンテンツのチェックポイント」に関するお話でございます。

さてさて、WEB編集にルーツを持つ弊社では、日々記事コンテンツをたくさん作ったり添削したりしています。

ですがコンテンツの品質を高いレベルに引き上げるのは実はなかなか大変。なのでコンテンツの質を担保するため、「神は細部に宿る」を合言葉に細かい部分を最後に見直すことをとてもとても大事にしています。

もちろん作成中から完璧な文章で構成できれば最高なのですが、正直なかなか難しいんですよね…

文章が完成した後に見直してみると「この文章なんか変じゃない?」「ここ、何言いたいのさ」「この表現は稚拙ではないかい?」など、制作中は気付かなかった観点がたくさん出てきたりします。辛いですね。

弊社はそのような悲しさを最小限に防ぐため「記事コンテンツを作成した後の最後の見直し」をしっかりと時間をかけて行っています。

その観点が誰かのお役に立てれば嬉しいなと思い、見直し時の主なチェックポイントをまとめてみました。

弊社が主にチェックしているのはこの10点。

  1. 言葉による「文章のねじれ」の発生
  2. 助詞による「文章のねじれ」の発生
  3. 「文末表現」の不自然な重複
  4. 「同義語」「類義語」の重複
  5. 「敬体」「常体」の混在
  6. 「削ぎ落としても問題のない余分な言葉」の有無
  7. 「難解な表現」の有無
  8. 「ワードサラダ」の有無
  9. 「一文一義」を意識しているかどうか
  10. 「メディアに適した目線での言葉選び」を意識しているかどうか

この点を見直すだけで文章の質が大きく変わってきます。

ジャズマニアでもある私が独自の例文を用いて説明していきますね!

1 言葉による「文章のねじれ」の発生

主に主語と述語の関係が成り立っていない状態のことを「文章のねじれ」と呼びます。

文章は「主語」「述語」「修飾語」といった文節で組み立てられていますが、これらが崩壊してしまっていることがあるんです。

主語と述語、論点と結論がズレてしまうと読み手に内容が伝わりにくくなってしまいます。

私の目標はハービー・ハンコックのドルフィンダンスを弾きたいです。

なんだか不自然な印象を受けませんか?「ズレ」を感じますね。

「目標は何か」という趣旨を伝えたい文章であるのに対し、「弾きたい」という願望で締めくくられてしまっていますね。そのせいで違和感が生じてしまいます。

このような現象のことを「文章のねじれ」と呼びます。

この文章を以下のように直してみましょう。

私の目標はハービー・ハンコックのドルフィンダンスを弾くことです。

これであればスムーズに感じられますね。

バーっと記事を書いている時は意外と気付かないですが、読み返すと「ねじれ」が発生していることがなかなか多かったりします。

2 助詞による「文章のねじれ」の発生

先ほどは言葉の表現による「ねじれ」でしたが、助詞による「ねじれ」も多発します。これは添削する中で非常に多く見受けられる項目です。

助詞の使い分けはなかなか意識しにくい部分でもあります。

では例文をば。

エリック・ドルフィーのアウト・トゥ・ランチのジャケット好きすぎてもう何も手につかない。

これもちょっと違和感を感じませんか?主語が「アウト・トゥ・ランチのジャケット」になってしまっていますね。

なんとなく言いたい意味は理解できるのですが、文章がねじれてしまっており不自然な印象を与えてしまいます。

この「は」「が」に変えてみましょう。

エリック・ドルフィーのアウト・トゥ・ランチのジャケット好きすぎてもう何も手につかない。

これであれば自然な印象です。

助詞の使い方がズレていたりすると「小さな違和感のある文章」になってしまいます。

助詞には格助詞、接続助詞、終助詞、副助詞などなど種類は複数ありますが、それぞれが細かい点なので特にミスが起きやすくなってしまうんですね。

文章を書き終わったら正しく助詞が配置されているかどうか、丁寧にチェックしておきましょう。

3 「文末表現」の不自然な重複

おそらく最も多く添削しているような気がする「文末表現」。文章を書いていると文末の表現が重複してしまうことがしばしばあります。

例えばこのような文章です。

ポール・チェンバースはサイドマンとして多くのレコーディングに参加したジャズベーシストです。

1950年代から1960年代の活動がメインです。

彼はオーソドックスなスタイルを崩すことなく演奏を続けたミュージシャンです。

文末に「です」が重複してしまっていますね。文章の意味は問題なく理解できますが、なんだか稚拙な印象を与えてしまいます。

そこで文末表現を工夫してみましょう。

ポール・チェンバースはサイドマンとして多くのレコーディングに参加したジャズベーシスト。

1950年代から1960年代の活動がメインとして知られています。

彼はオーソドックスなスタイルを崩すことなく演奏を続けたミュージシャンでした。

このように文末表現はできるだけ重複しないように文章を組み替えましょう。

文章を書き終わった後に文末表現の重複をチェックすると、意外なほど重複していたりします。

文末表現の重複を避けるためには体言止めや倒置法、問いかけ法などのレトリックを使用する事も効果的です。

レトリックについてはこのコンテンツを参考にしてみてくださいね。

4 「同義語」「類義語」の重複

ジーン・ハリスのピアノは非常に美しく綺麗だ。

「美しく綺麗」ですって。

「頭痛が痛い」みたいですね。

もう言いたいことはお分かりだと思いますが、似たような意味の言葉を工夫なしに続けるのは避けましょう。

5 「敬体」「常体」の混在

敬体とは文末に「です」「ます」などを用いた丁寧な口語の文体のこと。

常体とは文末に「だ」「である」などを用いた口語の文体のこと。

書き手、メディアのタイプなどによって使用する文体が異なります。

「AとBのメディアでは敬体、CとDのメディアでは常体」のように複数メディアをまたぐ業務を行っている場合、たまに敬体と常体が文章内に混在してしまうことがあります。

ハンク・モブレーのソウルステーションを聴けば、彼への過小評価に対して疑問が生まれるだろう。

豪華なカルテットを率いてのプレイが楽しめるこの一枚は必聴です。

変、ですよね。

ハンク・モブレーのソウルステーションを聴けば、彼への過小評価に対して疑問が生まれるでしょう。

豪華なカルテットを率いてのプレイが楽しめるこの一枚は必聴です。

こう、ですよね。

もしくは、

ハンク・モブレーのソウルステーションを聴けば、彼への過小評価に対して疑問が生まれるだろう。

豪華なカルテットを率いてのプレイが楽しめるこの一枚は必聴だ。

こう、ですよね。

敬体と常体が混在してしまうと違和感のある文章になってしまうので、メディアやコンテンツのルールに合わせてしっかり文体を統一しましょう。

6 「削ぎ落としても問題のない余分な言葉」の有無

文章を作っていると必要のない言葉をついつい付け足してしまいがち。文章を彩る装飾的な表現も過度には使用しないことが必要です。冗長な表現を多用してしまうと読み手が疲れてしまいます。

例えばこんな感じ。

ケニー・バレルがリーダーを務める実に味わい深い作品「ミッドナイトブルー」。ピアノレスかつコード楽器は自身のギターのみ、ブルース・フィーリングが色濃いスタンリー・タレンタインのサックス起用、過去のアートワークとは異なった方向性にチャレンジした印象的なアルバム・ジャケットのデザインに至るまで全てケニー・バレルのアイデアであるというのは甚だ驚きだ。

なんか長いです。もう思い切ってこうしてみました。

ケニー・バレルがリーダーを務める「ミッドナイトブルー」。ギターを主軸にした作曲、テーマに合ったミュージシャンのアサイン、ジャケットデザインに至るまで全て自身のアイデアだというのは驚きだ。

細かい部分を極端に削ってしまいましたが、「ケニー・バレルなんかすごいというニュアンスは伝わります。

気を付けたいのは文章で使うべき言葉、使うべきではない言葉はターゲットによって分かれてくるということ。専門的な文言を削るかどうかはターゲットに合わせて判断することが大切です。

7 「難解な表現」の有無

その領域に精通している人をターゲットにしている場合はアリなのですが、そうでない場合は難解な表現をすると意味がわからなくなってしまいます。

  • 外在的に→外部にある
  • 内包している→含んでいる
  • 精疲力尽→すごい疲れた

など、あまり日常で多用しない言葉を置き換えるだけでも読みやすくなります。ただしごく稀に過度にアレな文章があるので、その際は修正を検討しましょう。例えば、

セシル・テイラーの演奏にはアナーキズムとは異なる不穏さや静謐さなどが様々な時間軸で登場し、音の持つ構造性と創造性にただただ驚かされる。
彼はフリージャズがインプロヴィゼーション手法、黒人史、大衆音楽などの「エッセンス」を取り払ってもジャズが成立することを教えてくれた。

自分で書いているのにこう言うのもなんだかアレなんですが、もはや何が言いたいのかわかりませんよね。

いっそのことこうしてみましょう。

フリージャズを代表するミュージシャンであるセシル・テイラー、難解だけどなんかすごいんです。

という文章でも「なんかすごい感」が伝わります。

今回の例は特に極端な表現に感じられたかもしれませんが、実は専門知識に関する文章を添削、作成する場合にはこの現象が頻繁に発生していたりします。

そうなると「専門知識を知っている人なら理解できても、まだその領域の知見がない人には分からない文章」になってしまうことがあるんです。

「分かる人には分かる」文章も大切ですが、読み手のことを第一に意識することが最優先です。

8 「ワードサラダ」の有無

ワードサラダとは「支離滅裂で意味が理解できない文章」のこと。自動で生成されようなテキストコンテンツによく見られます。

ユーザー的にもSEO的にも全くメリットがないワードサラダ。またもやちょっと過度な例ですが、下記ような文のことをワードサラダと呼びます。

キャンディーのガラガラヘビは3人の男性のとても人生です。コットン。ビル・エバンスをカメレオンにしていてね深夜の特別。

文法的な違和感うんぬんよりも、そもそも意味が全くわかりません。極端にふざけた文章に見えますがこのワードサラダ現象、程度の差はあれど実際に多発していたりします…

多くの外部ライターさんにコンテンツ制作を依頼しているメディアの添削に参画する際などは、意外なほどワードサラダ状態のコンテンツが納品されていたり…

なので「これアップするの…ちょっとどうなの…」となってしまうことも。

コンテンツの品質を管理する上で見逃してしまっては致命的なポイントなのでしっかりチェックしましょう。

9 「一文一義」を意識しているかどうか

「一文一義」とはひとつの文章にひとつの事柄だけを書くこと。

文章が長すぎるとどこが主語だったのかよく分からなくなったり、単純に読みにくくなったりしまうので「一文一義」を意識します。

例えばこの文章。

75年からスタートしたマイケル・カスクーナのブルーノート未発表音源発掘作業によりリバティ盤からUA盤にかけてモノラル盤のみで発売されていた演奏のステレオ音源が見つかり、これを機に新たにステレオ盤で発売された音源も存在する。

1つの文章にしてはなんだか長いですよね。息継ぎなくバーっと喋っている感じがしますし、そもそもちょっと分かりにくくないですか?

このように1つの文章に2つ3つと言いたいことを入れ込んでしまうと、読み手が混乱してしまいます。

次のような文章に直してみましょう。

75年からスタートしたマイケル・カスクーナのブルーノート未発表音源発掘作業。

これによりリバティ盤からUA盤にかけて、モノラル盤のみで発売されていた演奏のステレオ音源が見つかった。

新たにステレオ盤で発売された音源もあるのでござる。

このように区切り、簡単に文字を加えるだけでも可読性は大きく向上します。

ありがとうカスクーナ。

10 「メディアに適した目線での言葉選び」を意識しているかどうか

カジュアルな文体で問題ないメディア形式ではない場合、よりビジネスライクな表現が求められることも。

そのようなケースでは話し言葉のようなラフな表現は可能な限り避けた方が無難かもしれません。

  • ピアノを弾く人→ピアノを演奏する人
  • ジャズを聴くといいです→ジャズを聴くことをおすすめします
  • レコードがいっぱいあります→多くのレコードがあります
  • マイルスを聴け→マイルスを聴きましょう

などの言葉に置き換えてみましょう。

話し口調の文章が適さないメディアでは特に注意すべきポイントです。

最も大切なのは「神は細部に宿る」を意識し、徹底的に品質にこだわること

やっぱりいいですよねブルーノート。

さてさてここまでバーっと書いてみました。もちろん見直しも行い、お届けしても大丈夫なレベルを意識したつもりです。しかしこのコンテンツも見直すたびに修正点が見つかるはずです。

何回見直したとしても見るたびに改善点が見つかるのが文章。悔しいことですが100満点の文章を生み出すことはかなり難しいと思っています。

文章の修正が容易ではない書籍と異なり、WEBコンテンツの加筆修正は基本的には容易に可能です。そのため修正を前提に作業を考える必要があることも事実。

ですが「修正できるから今はこのぐらいでいいや」という考えはアウト。

納品時の点数を可能な限り高める努力は絶対に不可欠です。今回ご紹介したポイントは文章作成のフローの中でも特に細部をチェックする観点ですが、行うのと行わないのとでは大きくクオリティが異なると感じています。

60点より70点、70点より80点と、こだわりを持って最高の点数に近づけるためには「神は細部に宿る」ことを徹底して意識したライティング、添削をする事が重要です。

長くなりましたが、文章に向き合う際は今回のポイントをチェックしてみてくださいね。

この記事が少しでも文章作成や添削の際の参考になれば幸いです。

そしてジャズ好きの方はぜひ一緒に飲みましょう。

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