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2021年1月22日
ボディメイクコンテスト入賞者が教える「コロナ太り」解消方法・基本編
こんにちは、個人的な体感として「春=3月〜4月、夏=5月〜10月、秋=11月〜12月、冬=1月〜2月」という認識でいると友人に話をしたところ、「その認識はズレている。」と一蹴された、しょーへいです。
さてコロナ禍と言われる昨今、テレワークやステイホームの推奨により自宅で過ごす時間が増えてきています。外出の機会が減るに伴い、必然と活動量も少なくなっていることでしょう。
また、自宅にいると好きな時に好きなだけ間食することができますよね。自宅の中には誘惑がたくさん。
そんなこんなで活動量が減り、食べる量は増えるとなると体重増加に加え、身体にはアイツが備わってきます。そう、脂肪です。
うわーと思われた方も多いのではないでしょうか。これがいわゆる「コロナ太り」です。
「そんなこと言ったってダイエットってキツイし、大変なんでしょ?」と言った声もちらほらと聞こえてきますね。
今回はそんな皆さんのお悩みを解消するために、ボディメイクコンテスト入賞経験のある私しょーへいが、コロナ太りを解消するための基本的な考えをレクチャーしていきます。
CONTENTS
1 そもそも何で太るのか?
まず、どうして太ってしまうのでしょうか?おそらく皆さん漠然と分かっていても、具体的に説明することは難しいのでは。本章ではコロナ禍で太る要因を1つずつ紐解いていきましょう。
1-1 活動量の低下
通勤や通学等で活動していた機会が、テレワークなどで少なくなっているのが現状です。活動量が減るに伴い、消費カロリーも減少。消費カロリーが減るということは、普段であれば消費していたカロリーが消費されず、結果として余剰カロリーが身体に蓄えられてしまい、体重増加へ繋がります。
1-2 食事量の増加
外出の自粛が謳われ自宅にいる時間が長くなるにつれ、今までとは異なる暮らしが強いられてきています。すると徐々にストレスが溜まることも多々。ストレス解消のために食事量が増えてしまったということもあるでしょう。「食事量が増えた(摂取したカロリーが増えた)→その結果体重が増えた」と説明できます。これは皆さんも理解しやすいのではないでしょうか。
1-3 食事量の据え置き
しかし、皆さんの中には「いやいや、食事量増えてないよ!それでも体重増えたぞ!」という方もいらっしゃるのでは?こちらは少し分かりやすく説明するため、人間を車に当てはめて見ていきましょう。
【車に当てはめた体重の増加 例】
人間は食べ物からカロリーを摂取しています。そのカロリーをエネルギーとして人間の身体は動いています。これを車に当てはめるならば、「人間=車」「食べ物=ガソリン」となります。ガソリンを入れることにより車は走ることができますよね。
満タンを100Lと設定し、普段であれば1日で半分50L減ると仮定しましょう。そして、今までは1日の終わりに50Lのガソリンを給油し、再度ガソリンを100Lの状態にしていました。
しかし、翌日は車の走行距離が少し減り1日の終わりには75Lのガソリン量になっていました。
本来、残量が75Lであるならば25L入れると満タンになりますよね。ですがいつもの習慣で50L分注いでしまい、25Lはこぼしてしまいました。(とてもマズイ行為なので、絶対に真似しないでください。例えの話です。)
さらに翌日も残量が75Lにも関わらず、またもや50L分注いでしまう大惨事。
その結果2日間で合計50L分のガソリンをこぼしてしまいました。
このこぼした分を人間に当てはめたものが、摂取カロリーの余剰分です。活動量が減っているにも関わらず、食事量を据え置きにしてしまうと、知らない間にカロリーオーバーとなっていることが。
この余剰カロリーが日に日に積み重なることで私達の体重は増え、身体に脂肪という形で蓄積されていきます。いやー、恐ろしいですね。
1-4 間食の増加
初めにも少し触れましたが、自宅にいると食べたい時に食べることができてしまいますよね。
仕事や勉強をしながら何かを食べてしまうことも容易に行えます。間食が増えることにより全体の食事量が増え、結果として総摂取カロリーが増えてしまうことも多々あるでしょう。
2 毎日どのくらいカロリー消費していて、どれだけ摂取すればいいの?
1章では、なぜ太るのかにフォーカスを当てて説明しました。カロリーが余剰だと体重が増える、ということは余剰にならない範囲で食事をすれば太らないということ。とても簡単ですね!
「なので皆さん、カロリー過多にならない食事を心がけましょう!」と言葉にするのは簡単です。
ただ闇雲に食事量を減らしたカロリー制限では、健康を害する可能性すらあります。では、いったい1日にどれだけのカロリーを摂取すべきなのでしょうか。
本章では、カロリー消費と摂取に焦点を当てて説明していきましょう。ここでキーワードとなるのが基礎代謝量と推定エネルギー必要量です。
2-1 基礎代謝量を把握しよう
基礎代謝量という言葉を聞いたことありますでしょうか?厚生労働省によると以下のように定義されています。
何もせずじっとしている時でも、体は生命活動を維持するために、心拍や呼吸・体温の維持などを行っていますが、基礎代謝量(単に基礎代謝ともいいます)はこれらの活動で消費される必要最小限のエネルギー量のことです。
生きているだけで何もせずとも消費しているカロリーのことです。以下の表1からご自身の基礎代謝量を確認してみましょう。
表1
性別 | 男性 | 女性 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
年齢 | 基礎代謝 基準値 (kcal/kg/日) |
参照体重 (kg) |
基礎代謝量 (kcal/日) |
基礎代謝 基準値 (kcal/kg/日) |
参照体重 (kg) |
基礎代謝量 (kcal/日) |
1-2歳 | 61.0 | 11.5 | 700 | 59.7 | 11.0 | 660 |
3-5歳 | 54.8 | 16.5 | 900 | 52.2 | 16.1 | 840 |
6-7歳 | 44.3 | 22.2 | 980 | 41.9 | 21.9 | 920 |
8-9歳 | 40.8 | 28.0 | 1140 | 38.3 | 27.4 | 1050 |
10-11歳 | 37.4 | 35.6 | 1330 | 34.8 | 36.3 | 1260 |
12-14歳 | 31.0 | 49.0 | 1520 | 29.6 | 47.5 | 1410 |
15-17歳 | 27.0 | 59.7 | 1610 | 25.3 | 51.9 | 1310 |
18-29歳 | 24.0 | 63.2 | 1520 | 22.1 | 50.0 | 1110 |
30-49歳 | 22.3 | 68.5 | 1530 | 21.7 | 53.1 | 1150 |
50-69歳 | 21.5 | 65.3 | 1400 | 20.7 | 53.0 | 1100 |
70歳以上 | 21.5 | 60.0 | 1290 | 20.7 | 49.5 | 1020 |
※参照値であり、各々の身長、体重、骨格筋量等によって変動します。
2-2 1日に必要な摂取カロリー量を計算してみよう
上の表1から、ご自身の基礎代謝量を確認することができましたね。
次に、下の表2で記されている数値は、私達の日々の生活強度を示す身体活動レベルという指標です。
上記の基礎代謝量と身体活動レベルの数値を掛け合わせると、推定エネルギー必要量という1日で必要なエネルギー量を算出することができます。
表2
年齢階級別にみた身体活動レベルの群分け(男女共通) | |||
身体活動レベル | レベルⅠ(低い) | レベルⅡ(ふつう) | レベルⅢ(高い) |
1-2歳 | – | 1.35 | – |
---|---|---|---|
3-5歳 | – | 1.45 | – |
6-7歳 | 1.35 | 1.55 | 1.75 |
8-9歳 | 1.4 | 1.6 | 1.8 |
10-11歳 | 1.45 | 1.65 | 1.85 |
12-14歳 | 1.5 | 1.7 | 1.9 |
15-17歳 | 1.55 | 1.75 | 1.95 |
18-29歳 | 1.5 | 1.75 | 2 |
30-49歳 | 1.5 | 1.75 | 2 |
50-69歳 | 1.5 | 1.75 | 2 |
70歳以上 | 1.45 | 1.7 | 1.95 |
レベル別で見た日常生活における内容の参考は下記の通りです。
- レベルⅠ :生活の大部分を座って過ごし、静的な活動が中心の場合。
- レベルⅡ : おもに座って行う仕事だが、職場内での移動や立って行う作業・接客等、通勤・買い物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合。
- レベルⅢ : 移動や立って行うことが多い仕事の従事者。あるいは、余暇にスポーツをする等、活発な運動習慣を持っている場合。
それでは上記の数値を基に、私をこの数値に当てはめてみましょう。
性別 | 男性 |
年齢 | 30-49歳 |
基礎代謝量 | 1,530kcal |
身体活動レベル | レベルⅢ 2,00 |
推定エネルギー必要量 | 3,060kcal |
私は身体活動レベルをⅢに設定しました。
ジムでのウェイトトレーニングを週5〜6日行っているので、活動レベルは高いと想定しています。この数値に基づくと、私の体重が増減しない摂取カロリーは1日辺り3,060kcalと設定することができます。
通常であれば身体活動レベルⅡである方も、テレワークなどで活動量が減っている場合はレベルⅠに設定して計算してみることをおすすめします。
これで、1日のおおよその摂取カロリーを把握することができました。推定エネルギー必要量より少ない摂取カロリーであれば理論上、体重は増加しません。ですが、上記でも記した通りご自身の身長、体重、骨格筋量等によって数値は変動しますので、あくまで目安としてお考えください。
2-3 気になるアイツを落とすには?
そういえば皆さん、アイツの存在を気にされていませんか?そう、冒頭でも登場した脂肪。
この脂肪をなんとかして落としたいと考えている方も多いでしょう。ここでは、脂肪を1kg落とすのにどの程度のカロリー削減が必要であるかを見ていきましょう。
脂肪は1g辺り9kcalのエネルギーがあります。1kgをグラム換算すると1,000gなので、1,000g(脂肪量)×9kcal(脂肪1g辺りのカロリー)=9,000kcal消費すれば脂肪1kgを落とすことができると考えられますね。
しかし、脂肪は100%が脂肪で構成されているわけではなく、80%が脂肪で残りの20%は水分で構成されています。よって、削減すべきトータルカロリーは9,000kcalに80%を掛けた数値、7,200kcalとなります。
では、私を例にして脂肪1kgを1ヶ月で減らすためには1日辺りどのくらいのカロリーを削減すればいいのかを見ていきましょう。
【1日の削減カロリー量 例】
推定エネルギー必要量 | 3,060kcal |
削減脂肪量 | 1kg(1,000g) |
期間 | 30日 |
1日辺りの削減カロリー | 240kcal |
1日の摂取カロリー | 2,820kcal |
7,200kcal÷30日=240kcal/日と算出。
毎日の摂取カロリーから240kcal減らすと1ヶ月後には脂肪が1kg減るという計算が成り立ちます。もちろん、純粋に脂肪のみを1kg減らすといことは難しいです。実際には、水分や筋肉量も少なからず減っているので、あくまで脂肪を減らす考えという位置づけでお考えください。
最後に
今回は太る原因と、減量するにあたっての考え方を説明しました。次回以降は食事や運動に関する説明をいたします。
ここまで読んでいただき「いや、なかなか面倒くさいじゃん。」と思われた方もいらっしゃると思われます。
世間には「これさえ飲めばすぐに痩せられる!」とか、「◯◯するだけで簡単ダイエット!」といった類のビジネスもはびこっています。そして、それに飛びついてしまう方がいらっしゃるのも事実。気持ちはとても分かります。私も辛いことや、面倒くさいことはできることなら避けたいです。
しかし、よく考えてみください。私達の生活の中で◯◯するだけで上手くいく、といったことってそんなにありますか?そうそう無いですよね。きっと皆さんも薄々気が付いているのではないでしょうか。そんな美味しい話は無いということを。
少しキツイ表現になってしまいましたが、全く悲観する必要はありません。
最初から完璧に行う必要は無く、日々の生活で少し意識を持つことで変わることができます。
仕事や勉強も初めは全くできなかったり、理解できないこともあったと思います。ですが、毎日こなしていけば後々できるようになりますよね。ダイエットも同じです。少しずつ、コツコツと積み上げていきましょう。
少しでも多くの方に、ダイエットの基本を理解していただきたいという思いを込めて制作しました。
このコンテンツを読んでいただき、わずかでも皆さんがダイエットをする際の力になれれば幸いです。