
BUSINESS
2021年2月16日
会議のクオリティアップに欠かせない「ファシリテーション」について学ぼう
こんにちは。忍び寄る花粉に対し、戦々恐々な日々を過ごしていますしょーへいです。
皆さん、会議に対してどのようなイメージを持たれていますか?
「長い」「グダグダ」「中身がない」などマイナスなニュアンスを感じてしまう会議は誰しも経験があるのではないでしょうか。
また、会議での発言が苦手だという方もいらっしゃるでしょう。「あー何か発言しなきゃ。」とか「自分の考えあるんだけど、良い意見ではないかもな。」といった思いが足かせになっていることもしばしば。
この時に司会者役が多くの意見を出し合う補助をし、あらゆる角度で議論を進行し、上手く会議の舵取りをしていたとしましょう。また、タイミングよく話題を振り、意見の取りまとめを行っていたとしたら、とても素敵ですよね。
ビジネスではそんな素敵な行動をファシリテーションといい、ファシリテーションを行う素敵な人物のことをファシリテーターと呼びます。
今回はそんな素敵なファシリテーションで求められるスキルや、気をつけておきたいポイント等を説明します。
CONTENTS
1 ファシリテーションとは?
性別、年齢、価値観やバックグラウンドの異なる様々な人達を取りまとめ、ひとつの目標に向かって進んでいくことはなかなか困難です。そんな時に活躍してくれるのがファシリテーションというスキル。
ファシリテーションとは、ものごとが上手く運ぶよう舵取りをし、良い成果が得られるようサポートすることです。ファシリテーションを行う人のことをファシリテーターといい、この役割は会議でいう司会進行役に当たります。
ファシリテーターは合意形成をサポートすることでチーム活動の活性化を促進させるため、会議参加者に意見や発言を促し、参加者同士の意見交換を中立的な立場で取りまとめることが求められます。
ファシリテーションスキルを有効に発揮することでチームの問題解決能力を高め、業務を活性化させることが可能に。
チームをよりよくするため皆の意見を引き出し、納得感ある答えを全員で共有するためのスキルと言えるでしょう。
2 ファシリテーション実施時に求められる4つのスキル
そんな素敵なファシリテーションですが、会議の場で、いきなりファシリテーションを行うことは決して簡単ではないはず。
ファシリテーションを行う際に求められるスキルが4つあります。1つずつ見ていきましょう。
2-1 場をデザインするスキル
ファシリテーションで重要なことは、参加者が話しやすい雰囲気の場を作ること。
全員がいかなる意見に対してもしっかり傾聴して、全員が気持ちよく話しあいが出来るよう、議論の場をデザインする意識が求められます。
対話を促進させ、議論を活性化させる細やかな気配り、心配りが必要です。
2-2 対人関係のスキル
場の雰囲気作りの後は参加者のコミュニケーションを活性化させます。
そのために特に「傾聴をすること」を意識しましょう。
質問を投げかけることはもちろん、「ちゃんと聞いていますよ」という姿勢をわかりやすく示すため、うなずきや相槌を打つ事も効果的です。
可能な限り多くの考えや意見を出し合えるようファシリテーターは全体に配慮し、参加者同士の共感を醸成、建設的に議論を活性化させていきましょう。
2-3 構造化のスキル
多くの考えや意見が出るにつれて議論はどんどん活性化されます。
出された意見はホワイトボード等に書き、議論の「見える化」を行うことも大切。ファシリテーション文脈での「見える化」は「ファシリテーション・グラフィック」と呼ばれます。
各々の意見を分かりやすく整理、異なる意見の組み合わせも行ない、議論の全体像を全員で共有することは非常に大切。
出てきたアイディアを整理し、議論すべき論点をしっかりと絞り込んでいきましょう。
2-4 合意形成のスキル
多くの意見が出たところで、最終的に参加者全員が納得する結論を出す必要があります。
どのアイディアにトライするのかを決めるのはもちろんのこと、決定する際に基準を何にするのか、目標をどこにおくのか、対立する意見をいかにして組み合わせるのかなども意識しておきましょう。
意思決定フローがふんわりしてしまったり、目標設定の認識がズレてしまったりすると良好な合意形成を行うことは難しくなってしまいます。
3 ファシリテーションを行う際に意識しておきたいポイント
多くの意見が交流し、参加者が納得してアクションするためにはファシリテーションはとても重要。
ディスカッションをより良いものにするため、会議を進行する際に意識しておきたいポイントを押さえておきましょう。
3-1 ゴール・方針を明確化すること
ゴールを明確にしないまま会議を進めると、冒頭に記載したようにグダグダな会議になってしまうことも。
それを避けるために「この会議は何を決めるのために行うのか」というゴールを設定しましょう。
ゴールを設定した後はアクションプランや方針、納期などを設定。今後のチームの方向性や基準などを決定し共有します。
3-2 参加者の役割を決定すること
会議を始める前に、参加者の役割を決定しておきましょう。
「〇〇さん議事録お願いね」「〇〇さん時間計っといてくれるかな」
など役割を分担することで、メンバーの意見交換や議論に集中することが狙いです。ですが議事録担当であってもタイムキーパーであっても、基本的にはメンバー全員が意見を出し合うことが前提です。
3-3 会議の議題ごとにタイムスケジュールを設定すること
会議が白熱して時間を大きくすぎてしまったり、議論のポイントが思ったよりも少なく時間が余ってしまうなんてことも。
予め議題とその流れを想定し、時間設定することもファシリテーションスキルの一つ。
「Aの議題は30分、Bの議題は20分、Cの議題は10分」など、時間を設定しましょう。
また
- アイデア出しの時間
- 意見交換をする時間
- 結論をまとめる時間
など、スケジュールを区切り事前に共有しておくことでより建設的なディスカッションが可能となります。
3-4 会議での決定事項の共有・行動の実行
何度も記載しますが会議の最後にしっかりと全員の共通認識を整えることはとても大切。
議題に対してどのような結論が出たのか、そしてその結論をいつまでにどのように実現していくのかを決めましょう。次回の会議までに誰が何をすべきなのかを全員に認識してもらうことも重要です。
- 誰が
- いつまでに
- 何を
- どのような形で
- 行うのか
を全員で認識できるよう、ファシリテーターはファシリテーション・グラフィックなどを用い共有することが大切。
結論を出して終わりではなく、次のステップに進むために具体的な行動をすることで、会議で話し合った議題は解決に進んでいきます。
会議終了後も、決まったことが実行できているかどうかしっかりチェックしましょう。
4 昨今におけるファシリテーションスキルの重要性
withコロナにおいて、オンラインでのミーティングの機会が増えてきました。対面の会議と比較して、会話の間の取り方や、感情を読み取ることが難しいと感じることも多いでしょう。
オンラインでのファシリテーションのポイントは「見ている人がひと目で分かる大きなリアクション」を取ることです。
オンラインで繋がってはいるものの、各個人で参加しているので会議へ参加することへの熱量が異なってきます。また、発言しても他の人の反応が薄いと、その後の会議に支障をきたす可能性も。
そこで、普段であれば少しオーバーリアクションかなと思う反応をしてみてください。発言者は自分の意見に反応してもらえたと受け取り、孤独感が和らぐでしょう。これはチャット機能にも当てはめることが可能で、文章表現を少しオーバーにしてみることも効果的です。
最後に
今回はファシリテーションについて解説しました。
会議をより良い意見交換の場にするためには、ファシリテーションが非常に効果的。ファシリテーターには、いかに聞き役に徹し、参加者の意見を引き出し、まとめ上げることが求められます。
オンラインでの会議の機会も増えているため、ファシリテーションスキルの重要性はさらに高まっていくことでしょう。
会議を有意義な時間にするために、ファシリテーションをぜひ意識してみてくださいね。