生活における身近な比率2:8「パレートの法則」について学ぼう

こんにちは。毎日1食はお蕎麦を食べたいしょーへいです。

突然ですが、みなさんお蕎麦は好きですか?僕は大好きです。数あるお蕎麦の中でも小麦2:そば粉8の比率で作られる二八蕎麦は、お蕎麦の風味と喉ごしをより一層味わえるとのこと。

まぁお蕎麦の話はこの辺で置いておいて、今回のお話は「2:8」という数字にまつわるお話です。

この2:8という比率はマーケティング用語で「パレートの法則」と呼ばれています。実はこの法則マーケティングのみならず、日常生活においても役立つ考え方なので、皆さん覚えておくとお得かもしれませんよ!

例えばビジネスやプライベートにて、何かアクションを起こす時に「少ない労力で最大の成果を得られた」ならば素敵だと思いませんか?きっと素敵だと思うはずです!

そんな素敵体験に近づけて、なおかつビジネスやプライベートでも知っておくと役に立つパレートの法則について見ていきましょう。

1 パレートの法則とは

パレートの法則とは、全体の数値に対して2割の要素が全体の8割に影響を与えるという法則です。

この法則が提唱された当初は、国民の所得統計に当てはめて考えられていました。国全体の所得の内8割を2割の資産家が有し、残り2割の所得を8割の国民が分け合うという所得分布の統計的傾向の発見が発端とのこと。

パレートの法則以外にも、「2:8の法則」「20:80の法則」「ばらつきの法則」など様々な名称で呼ばれることもありますが、どれもパレートの法則と同義で扱われています。

2 パレートの法則の例

前述したとおり、当初は国民の所得統計で用いられた法則ですが、現在では様々な事象に当てはめて考えることが可能です。パレートの法則が活用されるシーンや具体例を見ていきましょう。

2-1 マネジメント

「企業売上の8割は、全社員のうち2割の社員が生み出している」

全社員が均等に売上を上げているのではなく、売上の8割は2割の社員でまかなっているという考え方。この2割の社員、すなわちエース社員の成果が企業の売上を左右していると言っても過言ではありません。そのためこのエース社員の見極めが重要で、適した配置を考慮することもポイントでしょう。

「仕事の成果の8割は、勤務時間の2割で生み出している」

全体の勤務時間に対し、2割の時間で8割の成果を生み出しているという考え方。一般的な8時間/日の勤務体系であるならば、たった1.6時間、約1時間半で1日の成果を生み出していることになります。

そのため経営者や管理職は、勤務時間の2割に当てはまる時間の見極めが重要。また、2割の時間で最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、社内環境の整備も効果的です。

2-2 マーケティング・セールス

「売上の8割は、2割の商品で生み出されている」

商品のバリエーションが多かったとしても、売上の8割は2割の商品で生み出されているという考え方。これを踏まえると、8割の売上を上げている2割の商品に販売リソースを割り振ると良いでしょう。

「売上の8割は、2割の顧客で生み出されている」

全顧客が均一に売上を生み出しているのではなく、売上の8割は2割の顧客によって生み出されているという考え方。全顧客に対して均一に時間を割くことが理想ですが、この法則に則ると8割の売上を生み出す2割の顧客に多くのリソースを割き、2割の顧客に対するプロモーション活動、サービス展開に注力すべきであると考えられるでしょう。

2-3 Webサイト運用

「Webサイト全体のトラフィックのうち、8割のPVを2割のコンテンツで稼いでいる」

幅広くコンテンツを公開するにつれて、閲覧されるページとあまりされないページで差が開く傾向があります。これも法則に当てはめて考えてみると、PVの8割は2割のコンテンツに集中しているといえるでしょう。

サイト全体をリニューアルさせることも重要ですが、2割のコンテンツをリライト、ブラッシュアップ、SEO対策、SNS展開等をさせることが効果的です。

きっと私のコンテンツは弊社コンテンツの上位2割に位置し、相当なPV数を稼いでいるだろうなー。うん、きっとそうだ…。

2-4 その他

上記以外にもパレートの法則で説明することができる事例があります。

  • 「機械が故障する原因の8割は、全部品のうち2割の部品に原因がある」
  • 「納税額の8割は、2割の課税者が納税している」
  • 「ソフトウェアを利用する人の8割は、2割の機能しか利用していない」

など多くの事例があげられます。

この他にもパレートの法則の派生形として「働きアリの法則」というルールもあります。「働きアリのうち、2割はよく働き、6割は可もなく不可もなく働き、残りの2割はサボる」という事例も存在しますので、こちらも参考にしてください。

3 私生活にパレートの法則を取り入れるときのポイント

パレートの法則は私生活に取り入れても効果的です。要所要所に取り入れて、有効的に活用してください。

3-1 2割のリソースで80点の成果物を

パレートの法則に則るならば、「100点が満点の成果物であるとするならば、80点の成果物を作り上げるためには、全体の2割に注力すべし。」と解釈することができます。

もっと言うならば、2割のリソースで80点の成果をあげることがキーとなります。そのためには自身の作業フローを顧みて、作業の効率化を図り生産性の向上に務めてみることもおすすめです。

3-2 円滑なコミュニケーションの場を

相手に対して要求を通したい場合にもパレートの法則は効果的です。

予め自分の要求を全て通そうとはせずに、8割の要求が通れば良いという姿勢でコミュニケーションを取ってみましょう。その際ここでも、2割のリソースで8割の要求を通すことに意識を向けてみること。不要な言い争いを避け、お互いに納得できる落とし所を見つけやすくなりますよ。

3-3 とはいえ80点「あと20点で100点」という意識を

パレートの法則は、行動を最適化し80点の成果を上げることに特化した考えです。しかし、80点で満足ならば良いですが、プロフェッショナルと呼ばれる方々は残りの20点も取りにいき、いかに100点に近づけるかに時間と労力を注ぎ込んでいます。

80点では満足せず、さらに高みを目指そうと思う方は「あと20点で100点」という認識で物事に取り組むと自身のレベルアップ、ステップアップに繋がることでしょう。

4 パレートの法則だけでは補いきれない?ロングテール理論

2-2にて「売上の8割は、2割の商品で生み出されている」と説明しましたが、実は昨今におけるECサイトの隆盛によりパレートの法則が当てはまりにくい事例が出てきました。

実店舗で現物を販売するビジネスでは、店舗面積に限りがあるためさまざまな商品をディスプレイするには限度があります。そのため、パレートの法則に則ると売れ筋ではない商品を陳列することには制限がかかっていました。

しかし、大型の倉庫を要するECサイトでは売れ筋ではない商品をストックすることができます。そのため在庫コストを低く保ちつつ、売れ筋ではない多品種を少量販売したとしても、売上が積み重なり十分な収益をあげることが可能となっています。

このニッチ商品を販売し、多くの収益を得る現象を「ロングテール理論」といいます。ネット販売を行う事業者は、パレートの法則とロングテール理論の両面から販売戦略を立てることをおすすめします。

最後に

今回はパレートの法則について紹介しました。

パレートの法則はマーケティング活動のみならず、私たちの生活におけるさまざまな事例に当てはめて考えることができます。

しかし、全ての事例に用いるべきかというとそうではなく、2:8の割合を考慮したうえで上手く使うと良い判断材料として活用できるでしょう。

パレートの法則を上手に活用し、マーケティングや私生活に取り込み、最大の成果をあげたいですね!

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